福利厚生費は、全社員を対象とする支出項目
企業会計の勘定科目のうち、福利厚生費と、社内を対象とする交際費の区分は、全社員を対象として便益を提供するものか、あるいは、一部社員を対象とするか、にあります。
一定規模以上の大企業にとっては、交際費は、損金算入ができないため、福利厚生費と交際費の違いは大きいのですが、一部の社員を参加対象とする忘年会などの費用は、福利厚生費では計上できず、交際費となって、一定規模以上の企業では損金不算入となります。
一部社員しか参加しない飲食費は交際費となりますが、全社員が参加する社員総会の中の親睦会は、福利厚生費で計上し、損金計上が可能となります。
したがって、一部社員が参加するクラブ活動のような企画に、大企業が費用を援助すると、交際費となって、損金計上ができず、そのような費用を損金として長年取り扱ってしまうと、税務調査の際の行政指導対象となり、交際費として修正申告をし、大きな法人税を後払いせざるをえなくなり、後になって、利益を大きく圧迫する事態が生じかねません。
社員誕生会は、交際費ではなく、福利厚生費で落とせる
そこで、交際費が損金に計上できない大企業の場合、社員の福利厚生の支出は、それが全社員を対象とする企画かどうかが、重要なポイントになります。
そこで、フォーワードがお勧めしている親睦の企画が、「社員誕生会」です。
まず、社員を、例えば、1月生まれ・2月生まれ、と分類し、それぞれに、「1月会」「2月会」のようなグループにわけます。
そして、月ごとに、会社が主催する誕生会を行います。全社員を対象とするため、地方の支店の拠点などの社員も参加してもらいます。
地方拠点から、社員を本社に出張させ、参加させると、本社と地方拠点の交流ともなります。一定規模の地方拠点では、毎月誕生会を独自に開いてもよいかもしれません。また、少し小さい拠点では、数か月に一度、纏めて開催する方法でも可能だと思います。
誕生会の効用 ~社内の横のつながりを、誕生月単位で作る~
一定以上の規模の企業になりますと、部署の縦割り化が進み、横のつながりが少なくなります。一方で誕生会は、生まれ月ごとにグループを作るため、別部署の方とつながりができ、年に一回は、同じ誕生月の会のメンバーとつながりを持つことができます。
更に、この誕生会は、役員も参加していただきます。毎月の誕生会は、誕生月以外の役員陣がホストとなって、誕生月の社員をもてなす、という設定にします。そうすることによって、普段は話をすることのない役員の方と社員の方が、誕生会で交流することができます。
地方拠点で誕生会を開催する場合、総務責任者と役員のどなたかが出張して、ホスト役を務めることもよいかもしれません。
役員は、1年間で、全社員と話をする機会ができ、社員との貴重な意見交流の場になります。
役員は、あくまでも、誕生日のホスト役を務めていただきますので、説教や業務上の指示はご法度。
そうすることで、社員の本音が引き出しやすくなるでしょう。
社員も、日ごろ、同席することがない役員とも直接話ができ、風通しがよくなります。
誕生会から生まれる社内ベンチャー
こうした部署の横のつながりができることで、日ごろ、コミュニケーションがあまりない別の部署の方や、上の方との交流が促進されることに繋がるのが、誕生会の大きなメリットになります。
会社の中に、誕生月という単位で、12のチームができあがることになり、ここから、社内ベンチャーが生まれるきっかけになった企業様の話も、耳にいたします。
誕生会を開催する場合の業務チェックリスト
では、具体的に誕生会を開催する場合、主催者はどのような業務が発生するでしょうか?
会場予約 |
開催するレストランや会場を予約します。毎月の予算の差がないように、注意します。 |
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スケジュール |
当日のスケジュールを決めます。マンネリ化しないように、企画を毎年変えます。 |
通知 |
参加者メンバーに、早めに通知し、出席数を確定して予約人数を確定します。 |
出し物 |
イベントを盛り上げる出し物を企画し、その運営を行います |
司会進行 |
当日は受付を行い、司会進行をします |
プレゼント |
プレゼントを準備し、お渡します |
誕生会運営の企画は、フォーワードにご相談ください
フォーワードは、今、「オフィスファシリティの会社」を超えて、企業の様々なイベントや健康経営の企画・運営に携わらせていただいております。
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続く