管理職の男性だけではない!今のハラスメント注意の対象

ハラスメントは、今や、セクハラやパワラハだけではない!

総務・人事の管理職の皆さんにとって、神経をとがらせる、職場内で発生するハラスメント言動。発した本人には、罪悪感が薄くても、受け取った相手が「ハラスメント」と受け取れば、ハラスメントは成立します。

法的には、判例が採用する基準 「完全主観説」は、主にセクシャルハラスメントの事例に対する判例法理として発展しました。同じ言葉が発せられても、言葉にした発信者や、受け取った人の客観的な状態を考慮して、ハラスメントか否かが判断されるのではなく、受け取った本人がハラスメントだと感じれば、セクシャルハラスメント(以下、「セクハラ」と略称します。)や、パワーハラスメント(以下、「パワハラ」と略称します。)が成立してしまいます。

まさに、職場では、管理職の立場にある男性を中心に、ハラスメントと受け取られる可能性がある言葉は、絶対に口にせず、上司の優越的な地位をちらつかせる言葉も口にしない、という原則を、総務人事部門では、主に管理職の社員に、教育をされておられることと思います。

一方、新型コロナ禍がはじまり、テレワーク中心になった、この1年。このハラスメントの状況に大きな変化が起きています。

遠隔での会議や、収録が行われているZoomなどの仕組みを利用するようになって、セクハラやパワハラは、職場から遠のいた問題になりつつあります。

しかし、職場には、新たなハラスメントの問題が起きつつあります。今、寧ろ、これまでとは、全く別のハラスメント問題のほうが、企業で浮上してきていることに、注意を払わなければならなくなっています。

今回のコラムは、そんな新しいハラスメントの問題について発信してみます。

新しいハラスメントの発信者は、若手の社員や、女性スタッフも!?

これまでのハラスメントは、主に管理職の男性が発信者による、セクハラやパワハラでした。
それに対し、近年、問題化しているハラスメントの発信者は、寧ろ、いままで、セクハラやパワハラを受ける対象と捉えられてきた、若手の社員や、女性のスタッフなのです。

では、新しいハラスメントというのは、どんなハラスメントなのでしょうか?

1.テクハラ

テクハラとは、テクノロジ-・ハラスメントの略称。

IT知識の高い人が、そうでない人に対して不遜な態度で接し、または、不必要にIT専門用語で話し続けるなどのハラスメントです。

テクハラは、若手のスタッフやIT部門の社員が、年配のスタッフや上司に対して行うケースが多いハラスメントです。

2.ラブハラ

ラブハラとは、ラブ・ハラスメントの略称。

恋人がいる人が、いない人に対して。また、結婚をしている人が、独身の人に対して行います。恋愛観を押しつけたり、恋人がいない、あるいは結婚ができないということを侮蔑するような表現をするハラスメントです。

ラブハラは、同僚同志や、先輩から後輩に対して、または目上の人に対しても幅広く行うことが多いハラスメントです。

3.レイハラ

レイハラとは、レイシャル・ハラスメントの略称。

外国籍やハーフの人に対して、国籍や人種を殊更に指摘するハラスメントです。

特に、昨今の情勢の中、日本人が、韓国人や中国人の方に対して行うハラスメントが増加しています。

4.エイハラ

エイハラとは、エイジ・ハラスメントの略称。

若い人が、中高年者に対して、年齢を理由とした嫌がらせをするハラスメントです。

若い女性が、年齢の上の女性を殊更に侮蔑をする言葉を使うなど、若い人から、年齢の上の人に対して行われます。

ハラスメントの防止は、全社規模で!

このようにみてくると、最早、ハラスメント防止という課題は、特定の層に対して行えば済む話ではないことにお気づきになると思います。

これまでは、管理職研修で、主に、男性管理職に対して、女性や部下に対する接する接し方や、言葉の使い方などを通して、ハラスメントの防止を、人事では実行してきたわけです。

しかし、今後の企業の仕事は、テレワークが中心となり、個人のジョブ型評価が基本となります。ITに弱い人や高齢者、外国人などの活力もまた、活かさなければ、企業の発展も阻害されてしまいます。

今後の人事では、寧ろ、セクハラや、パワハラといった、旧来のハラスメントと同時に、テクハラやエイハラなどの、若手から年配の人に向けられるハラスメントにも、人事部門が配慮する時代になったと言えるでしょう。

そうなりますと、人事教育も変更せざるをえませんね。

ネット教育などの方法を工夫しながら、「すべての人が加害者になる可能性」を発信して、注意を呼びかけ、ハラスメント問題が、現実に起きない職場づくりに、早期に取り組むことが、必要ではないでしょうか。

以上、ご参考になれば幸いです。

続く

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