地震リスクとPML分析の時代

関東大震災100年目の年と、地震リスクの再評価の動き

2023年は、1923年に勃発した関東大震災から100年の年になります。

関東大震災は、木造家屋中心だった当時の東京を襲った地震で、多大な家屋の倒壊と火災が発生し、様々なデマによって、二次災害・三次災害が発生した、日本に刻まれる負の歴史です。

東日本大震災の記憶が少しずつ薄れ、防災への備えから気持ちが遠のいていた日本の企業にとって、今年は、防災への再認識を促すよい機会になったと思います。

激甚災害をもたらす大地震の発生確率は70%以上と評価されており、次の巨大地震は、「起きるかもしれない」ものではなく、「いつ起きるかわからないが、ほぼ確実に起きる」ものとして、備えを固めなければならないものです。

いつかはわからないけれども、ほぼ確実に起きる、その大災害のとき、企業が従業員を守りぬき、体制を整えて、事業活動をいち早く再開するための準備は、すべての企業に求められるリスクへの対応と言えましょう。

PML分析とは

このような災害リスクに備えるため、企業が所有し、あるいは賃借しているオフィスや建物の評価指標として参考になるのが、PML分析です。

PMLは、予想最大損失率、つまり地震による建物被害を予想する指標のことです。日本においては、不動産の価値評価方法は、既に昭和時代のそれから大きく変わってきています。不動産投資に外国人投資家の存在が大きくなったこと、不動産証券化などの手法の存在感が大きくなったことに伴い、不動産評価の重要項目の一つとして、建物リスク評価が加えられるようになり、その評価基準として、PMLが採用されています。

PMLは、損害率が、「予想される最大損害額」÷「当該建物の再調達額」×100で求められます。建物が倒壊するか否かではなく、地震の際の物的損害額が、分子に代入されます。

不動産価値やオフィス賃料にPMLが反映される

建築基準法の新耐震基準では、PMLが10%~20%と定められており、旧耐震基準の20%から、厳しくなりました。したがって、PMLが20%を超えた建物は、不動産価値やオフィス賃料に影響を与えるようになっています。

今後、地震リスクの高まりが意識されるようになるなかで、PMLは更に厳しく求められるようになり、10%を超える建物のオフィス賃料が下がるだけでなく、借り手がつかなくなる可能性が出てくるでしょう。

その時の「命の値段」が建物やオフィス賃料に反映される時代へ

繰り返しになりますが、巨大地震の発生は、「いつか来るかもしれない危機」ではなく、「いつ来るかはわからないけれども、ほぼ確実にいつか来る危機」となりました。

そのときの「命の値段」、企業でいえば、「従業員を守り、早く再起する」ために、業績に与える影響を最小限に抑えるコストが、建物価格やオフィス賃料に反映される時代になったといえます。

フォーワードが定期的に更新しているオフィスのヒントカタログ Vol.3では、巨大地震に備える特集を組み、企業向けの対策をご提案しております。

このようなツールもお手元におき、経営陣の皆様に情報共有をいただき、いつ来るかわからい危機に対して、意識を風化させないようにしていただくことを、お勧めいたします。

続く

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