能登半島地震における、トイレ事情
能登半島地震発生から、数か月が経過しました。能登半島地震は、元旦の夕刻という日本社会が1年で最も無防備な時間に襲い掛かってきました。
地方行政機関も稼働しておらず、しかも、襲われた地域に、限界集落が点在していたため、災害復旧の目途が地震発生からしばらくしてもたたないという、最悪の弱点を露呈した形になりました。
能登半島地震では、様々な問題が発生する中で、地震発生から最初に起きた最も深刻な問題が、トイレの問題でした。
水洗トイレという装置は、上水道と下水道が、正常に機能しているという、現代社会に生きる私たちにとっては、「空気のように当然」のインフラによって支えられています。
特に上下水道がどこかで破損を起こし、水が止まっているにもかかわらず、それに気づかずに、誰かが一人でもトイレを使用してしまうと、その汚物を流すことができず、そのトイレが使用できなくなるだけでなく、そこから衛生上の問題や悪臭が発生するという、最悪の事態が起きてしまいます。
その事態の発生は、地震の被災を受けた人たちに、絶望的な心理的ダメージをあたえてしまいます。能登半島地震では、そのメディアに報道できない、最悪な状態が、あらゆるところで発生しました。
臨時トイレを地域に運ぶ専用車両が、自治体に1台あるかないかという、圧倒的なインフラ不足の中で、使用可能なトイレには、絶望的な長蛇の列ができてしまいました。
衛生面で、先進国の中でも最高の環境にある日本に住む私たちに、この災害時のトイレ問題は、決定的な心理的ダメージを与えます。
メディアでは伝えられていない、その惨状を考えたとき、災害時のトイレ対策は、食料よりも早く、大きな問題を起こす、災害の盲点なのです。
首都圏直下型地震では、壊滅的な衛生問題が発生する想定がなされています
首都圏直下型地震は、今後30年以内に70%の確率で発生すると予測されている大地震です。東京の地下は、様々なプレートが沈み込む複雑な構造をしており、都心・多摩地方ともに、震源となる可能性があります。
東京が直接震源となる大地震が起きた場合、水道や下水に、あらゆるところで問題が起きると想定されています。問題が起きた地域では、広範囲でトイレが使えなくなり、しかも、大規模な障害が多数発生すれば、復旧は簡単には行えません。
その場合、トイレが使えなくなったエリアでは、そこのエリアの人口×一日の排泄回数×復旧までに要した日数、という、膨大な排泄ゴミが発生することになります。汲み取り式トイレ時代に逆戻りしたような、想像するに、おぞましい衛生問題が発生します。
リアル感がまったくない、企業の「トイレ」に対する災害意識
東日本大震災でも、その後、成長をした地元企業は、いち早く社員を集めて、業務を再開できた企業でした。東京でも、交通が復旧すれば、社員が出勤できますので、いち早く社員を集めて、業務を再開した企業が、その後、成長をします。
一方、企業の「トイレ」が復旧しない、トイレが使用できない状態では、社員を集めることは不可能です。その場合、トイレの災害用品が十分な量があれば、業務が再開できますが、これがなければ、トイレが復旧するまで仕事ができません。食料や水の備蓄だけでは業務が再開できない、ということなのです。
フォーワードが取り扱う災害用トイレ「パワフルDEO」は、食料や水と比べて、保存の場所や重量もとらず、長期間の保存が可能で、企業の備蓄に最適なアイテムです。
御社では、長期間トイレが復旧できない場合のリアル感を抱いて、充分な災害用トイレ用品の備蓄をされていますか?
地震が頻発している今だからこそ、ぜひ、もう一度確認をしてみてください。
以上、ご参考になれば幸いです。
続く