建築の完成までに要する工期が長期化している
建築工事が完成するまでの期間が長期化しています。
不動産コンサルティング会社のトータルブレイン社の調査データーによると、最も顕著な長期化は首都圏でおきており、大規模建築物の工期は、この10年前の2014年より、3割延びたとされています。
なぜ、建築工事が長期化しているのか?
なぜ、いま、建築工事の工期が長期化しているのでしょうか?
まず、建設工事の工期の長期化の原因の一つは、職人の人手不足です。
特に熟練した職人の数が減少しており、建設業の就業者数は、2023年に483万人と、20年間で2割減少しています。ここに拍車をかけているのが、2024年4月から導入された時間外労働規制の厳格化に伴う働き手の総労働時間の減少です。
熟練労働者の育成も追いついていない状況です。
また、資材の供給においても、世界的な物流の混乱や供給不足も、建設工事の工期の長期化に影響しています。
工期の延びが建築コスト上昇を招く
工期が延びれば、施工現場での維持管理費用も増加します。例えば、長期間にわたる現場の保守や安全管理にかかるコストが増えることで、建築全体の費用が嵩む結果となります。
結果的に建築コストが大きくなり、依頼者や購入者の建築費用が増大します。
さらに、工期の長期化によって、機械や資材の価格の変動リスクも高まります。
工期が延長されることで、資材価格が上昇するタイミングでの追加購入が避けられず、予算の見直しを余儀なくされることもあります。
新築マンション価格の上昇の原因の一つに!
現在、新築マンションの価格が大きく上昇していますが、その原因の一つが、この建築工期の長期化に伴う、建築コスト増や変動リスクを価格に転嫁する動きです。
日本は、世界で最も長期高齢化が激しく進む社会であり、新築マンション購買年齢層は、大きく減少しています。従って、需給関係の観点で見れば、今、不動産価格は、下落をしてもおかしくありません。
しかし、実態は、新築マンション価格は、非常に大きな上昇トレンドを示しています。
そうなると、マンション販売会社は高い新築マンションを売るため、過度な広告合戦を繰り広げることになります。
事実、Googleのリスティングのキーワードの価格では、マンション販売の関連キーワードが断トツの高値をつけています。
ワンクリックの取得が、数千円するキーワードが多数あります。
問題は、そのような広告に動かされて、所得が高くないマンション購買年齢層が、無理なローンを組んでマンションを購入すると、その世帯の今後約30年の消費の多くが、マンションの購買に先払いされてしまうことです。
ただでさえ、消費者人口が激減することがはっきりしている日本で、その消費を不動産購入によって無理に前倒しすれば、日本の国内消費の未来は、どんどん暗くなってしまいます。
以上、ご参考になれば幸いです。
続く