オフィスの「香り」は大丈夫?

匂いに敏感な、今の日本人の若者

現代の日本人は、外国人に比べて、清潔感に敏感な民族です。

住居やオフィスを清潔に保つ人が多いという、良い点もありますが、一方で、「匂い」について過敏に反応しすぎるという、少し困った点もあります。

例えば、現代の日本人は、とても自分や周囲の匂いに敏感です。

自分の身体や口が臭いのではないか、と、過度に気にする方は、女性だけでなく、男性でもとても多くなってきています。特に若い方に、この傾向は顕著です。

そんな日本の若い人の匂いの敏感さを考えたとき、快適な職場環境の維持という観点で、重要になってくるのが、オフィスの「香り」です。

この匂いに敏感な日本人の特性を利用して、香りでオフィスの演出をする、という考えは、いかがでしょうか?

筆者が、ある企業様のオフィスを訪問した際、会議室に入った瞬間、とても素敵な香りがして、とても驚いた経験があります。

総務の方が、アロマオイルを会議室に使用されていたのです。

これは、来客者や社員に対して、とても、配慮が行き届いた企業だと感じさせる効果があると感じました。

筆者がその時、感じましたのは、新卒採用をされる企業で、若い大学生の来訪者が多い企業などは、このような香りの配慮をすれば、若者からの好感度は、間違いなくアップするなということです。

そして、会議室やオフィスに、香りの演出をすることは、従業員の精神的な安定性を高め、仕事の能率をあげてくれるでしょう。

さりげなく、日々、アロマオイルの香りを変えるなどの工夫をされれば、とても効果があるのではないでしょうか。

投下コストもそれほど大きくないですから、是非、総務の皆さん、試してみてはいかがでしょうか?

「ファーブル昆虫記」の蛾のフェロモン

人間の嗅覚は、空気中に拡散する匂いの物質に対する、鼻の奥の天井部分にある「嗅覚上皮細胞」の反応によって知覚されています。

この細胞の表面には、「匂いレセプター」というミクロのアンテナが多数立ち並んでいて、匂いの物質は、このアンテナに補足され、その信号が神経を伝って脳に達し、匂いとなって認識されます。

人間の匂いレセプターは、約400種類あるそうです。この約400種類のアンテナで、人間は、何十万もの匂いをかぎ分ける能力に辿りつくことができるそうです。

匂いに敏感なヒトと、そうでないヒトは、この匂いレセプターの数や補足力に差があるのではなく、信号が脳に達した際の匂いとして認識する意識が高いか否かであるそうです。

つまり、日頃、匂いに敏感な意識をもつと、どんどん、ヒトは、匂いに敏感になり、動物や昆虫が発揮するような、匂いに対する高度な能力に近づけるようです。つまり、現代の日本人は、匂いに敏感な意識をもっているため、そうでないヒトに比べて、匂いをかぎ分ける能力が高くなっているのかもしれません。

ちなみに、匂いのエピソードで有名な話が、私たちが子供の時に読んだ、「ファーブル昆虫記」の中に登場する蛾の話です。

オスの蛾は、メスの蛾の発する匂い(=フェロモン)をずっと離れた場所から察知することができるため、ファーブルが、メスの蛾をとらえて虫かごにいれておいたところ、翌日に、たくさんのオスの蛾が虫かごの周囲に群がっていた、と、ファーブルは、書いています。

昆虫だけでなく、動物もまた、匂いは捕食や生殖にとって重要な感覚であるため、嗅覚が優れていったのでしょう。

人間も、匂いに対する意識が高まり続けると、意識の低いヒトと比較にならないほど、匂いに敏感になることができるようです。

現代の日本人は、おそらく、かつてのヒトよりも、かなり匂いに敏感になっているのでしょう。例えば、若者は、高齢の経営者が感じないオフィスの匂いや体臭に敏感になっているのではないかと推測できます。

オフィスでも、このような人たちの仕事で不快な感覚を与えないようにすることも、大切な配慮かもしれません。

以上、参考になれば幸いです。

続く

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